現代朗読協会公演「おくのほそ道異聞」
公演レポート


 27日、月曜日。
 午前7時すぎに目がさめる。あまりのんびりしているわけにはいかない。明後日は「おくのほそ道異聞」公演の本番で、明日は会場入りしての仕込みとリハーサル、今夜はそのための荷物の積みこみ作業があるからだ。
 顔を洗って食事に行くと、すでに丸山さんたちが食事をされていた。これから機会を作って、ぜひまたいっしょにやりましょう、というかたい約束の握手をして、私は宿をあとにした。

 湯ノ山線で四日市へ。近鉄線で名古屋へ。新幹線で東京・品川へ。春休みのせいか、人が多い。新幹線も満席だった。
 そうそう。昨日のコンサートでいただいた花束を、大事に東京まで持って帰ってきた。
 結果的に大変なスケジュールになってしまったが、菰野のコンサートは昨年、「おくのほそ道異聞」が決まる前から入っていたスケジュールであり、いまになって思うと、このコンサートのおかげで私はなんだか精神的・肉体的にリフレッシュできたような感覚があり、気持ちをあらたにして「おくのほそ道異聞」の公演本番へと向かっていくことができたような気がする。

 アトリエにもどってみると、岩崎さとこが出演の藍ちゃんといっしょに身体作りをやっている。さっそく花を生けてもらった。
 昨日のうちにうららさん(キーボード演奏、制作)が車を豪徳寺まで持ってきてくれていたので、夜、荷物の積み込みをやる。龍朗くんらが手伝いに来てくれた。積み込むのは、唯一の道具といっていい大きな台車と車椅子、暗幕、楽器やPA機材といったもの。小さな乗用車なので、パズルのようにギッチリと積みこんだ。助手席もつぶしたので、運転者ひとりしか乗れない。
 翌日に備え、早く解散して、早く寝てしまうつもりだったが、結局うららさんとあれこれ話しこんでしまい、解散したのは1時近くになってしまった。

 28日、火曜日。
 7時前、起床。準備をして、すぐに車で麻布区民センターに向かう。早朝のせいか、道は案外すいていて、午前8時にはあっけないほどすんなりと六本木までたどり着いてしまった。集合時間は9時なのに。
 車を区民センターの駐車場に入れ、近くのカフェでゆっくり朝食。六本木の朝の風景をながめる。外国人が多い。徹夜明けらしい酔っ払いも多い。横断歩道で女性が倒れこみ、それを見て仲間がゲラゲラ笑っている。ラリっているのかもしれない。嫌な街だ。

 8時50分に区民センターにもどってみると、出演者とスタッフのほとんどがすでにセンター前に集合していた。遅刻者はいないようだ。すばらしい。というか、それがあたりまえか。
 9時にホール前のロビーに集合し、制作から進行や舞台まわりの注意事項が全員に伝えられる。照明と舞台監督をお願いしていた杪谷氏が遅刻するという事態が起こったが、まあ想定していたことではあった。仕事が早い人なので、来れば遅れをとっとと取りもどしてくれることはわかっている。が、ぼんやりしていてもしようがないので、できることは先にやってしまうことになった。舞台上の場見りとか、必要な雑貨の買出しといったようなこと。
 10時にようやく杪谷氏が来て、照明をはじめとする舞台のセッティングがスタートした。助手をお願いしたケンくんが走りまわっての大活躍。とても助かる。照明まわりではガムラン奏者のるしさんもたくさん手助けしてくれた。
 10時半に客演の榊原忠美氏が、地元の名古屋からやってきた。
 舞台のセッティングをしながら、短く区切って出入りなどのリハーサル。会場の大きさや声の感触を出演者たちに確かめてもらう。
 短い昼食後、ふたたびリハーサル。本来なら、このまま会場を押さえ、照明などの仕込みもそのままに翌日まで持ちこせばいいのだが、あいにく今夜、別のグループが会場を使うので、いったん撤収しなければならないという無茶なスケジュールになってしまった。そこで、ゲネプロはあきらめて、一場だけの通しリハーサルが今日の最後となる。4時までやって、バラし。撤収。
 集会場に移動して、夕食をとりながら、最終確認など。
 午後6時すぎには解散。
 早々に帰宅して、今日は早々に休むことにした。といっても、ゆっくり休むのはすごくひさしぶりのような気がする。



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